C-HRの補機バッテリーをDIYで交換しました。
バッテリーテストの結果
初回車検のころから、使用年数を理由に補機バッテリーの交換を何度か打診されていたのですが、お断りしてきました。
しかし2回目の車検後の半年点検時に、バッテリーテストの結果を見せられ
「今年の冬は、きっとバッテリー上がりを起こしますよ」
と怖い一言が。
正直、思うところはありますが、バッテリーが劣化しているのは確かなので
「自分で交換します」
と小声で返答し、点検の終了待ちをしている間に「GSユアサ ENJ 355 LN1 ECO.R ENJ」をAmazonでポチリ。
GSユアサ ENJ 355 LN1 ECO.R ENJ
C-HRハイブリッドは「GSユアサ ENJ 355 LN1 ECO.R ENJ」が適合します。
購入先が北海道の業者だったので1日で到着。
早速、中を確認します。
純正品にはない、充電状態などが確認できるインジケータや取っ手が付いています。(社外品の多くは搭載しています)
インジケータは青(良好)ですが、一応、電圧を測定します。
12V自動車用バッテリーの満充電状態(気温20℃)の電圧は12.72Vです。
参考:GSユアサ FAQ より
結果は12.72V、GSユアサ、素晴らしすぎる。
「GSユアサ ENJ 355 LN1 ECO.R ENJ」は『20HR 50Ah』『CCA 400A』と、スペック的には純正品を上回っていますが、交換用の補機バッテリーに社外品を使う場合は、自己責任でお願いします。
C-HR ガソリン車の補機バッテリー
C-HRのハイブリッド車とガソリン車とでは補機バッテリーの形式が違います。
ガソリン車用のバッテリーはLN2なので「GSユアサ ENJ 375 LN2 ECO.R ENJ」が適合します。
エンジンルームの汚れ
システムをオフにして、エンジンルームを開くと
汚すぎる。
バッテリー交換をしつつ、清掃も行うことにしました。
とりあえず今回は「スチームクリーナー」は使わずに水拭きと「フクピカトリガー強力タイプ」で簡単に済ませることにします。
今回の記事では清掃について触れていないので、気になる方は以前の記事をご覧ください。
補機バッテリーの交換
C-HRハイブリッドの補機バッテリー交換の手順を説明します。
メモリーバックアップに関して
補機バッテリーを切り離すと、車の学習内容がリセットされたり、ナビの初期設定が必要になったりするので、煩わしいと思う方は「メモリーバックアップ機器」を使用することをお勧めします。
マイナスターミナルの切り離し
補機バッテリーを取り外す際は、必ずマイナスターミナルから切り離してください。
矢印の位置がマイナスターミナルです。
マイナスターミナルを固定しているナットは10mm(M6)です。
途中までナットを緩めると、マイナスターミナルを補機バッテリーから切り離すことができます。
ナットが緩んでいれば、力は必要ありません。
硬くて外しにくい場合は、ターミナルを少しだけ左右に動かすと外れてくると思います。
プラスターミナルの切り離し
次にプラスターミナルを切り離します。
プラスターミナルは、ショート防止のための赤いコネクターカバーがついています。
2か所のツメで固定されているので、かん合を外し、カバーを開きます。
プラスターミナルを固定しているナットは10mm(M6)です。
マイナスターミナルが確実に切り離されていれば、基本的にショートの危険はありません。
ナットが横方向なので、小型の「ソケットレンチ」が使いやすいのではないでしょうか。
私はホームセンターやカー用品店などで売っているリーズナブルな「ソケットレンチセット」を愛用しています。
プラスターミナルも確実に切り離します。
バッテリーインシュレーターの取り外し
バッテリーを保護しているバッテリーインシュレーターを取り外します。
バッテリーインシュレーターは被せてあるだけなので簡単に取り外せます。
写真はバッテリーインシュレーターを途中まで引き上げた状態です。
バッテリーインシュレーターを取り外しました。
バッテリークランプの取り外し
補機バッテリーを固定しているバッテリークランプを取り外します。
奥に見えるのがバッテリークランプを固定しているボルトです。
ボルトのサイズは、12mm(M8)です。
ボルトまで遠いので「ソケットレンチセット」に付属しているエクステンションをダブルにして使用しました。
ボルトを落下させないように慎重に作業を進めます。
ボルトを引き抜くとバッテリークランプを取り外すことができます。
バッテリーの取り外し
補機バッテリーを車両から降ろします。
バッテリーは10kg以上の重さがあるので、取り出すときは注意してください。
バッテリートレーにゴミが溜まっていたので掃除機で吸い取りました。
新しい補機バッテリーの取り付け
補機バッテリーを斜めにしないように注意しながら、静かにバッテリートレーに載せてください。
新しい補機バッテリーには取っ手が付いているので、載せるのは簡単でした。
補機バッテリー下部の飛び出している部分を、バッテリートレーの出っ張りの下まで滑り込ませます。
バッテリークランプの取り付け
補機バッテリーの位置に問題がなければバッテリークランプを取り付けて固定します。
補機バッテリーの向きや、バッテリークランプの向きを再度確認。
バッテリークランプを固定するボルト穴の位置もしっかりと確認してください。
バッテリークランプをボルト穴に合わせて設置し、ボルトを締め付けます。
このときに補機バッテリー下部の出っ張りをバッテリークランプが押さえていることを確認してください。
ある程度の目安にしかなりませんが、「自転車用のトルクレンチ」が小型で使いやすいと思います。
ちなみに自分は持っていません。
バッテリーインシュレーターの取り付け
補機バッテリーの固定が完了したら、バッテリーインシュレーターを取り付けます。(被せるだけ)
プラスターミナルの接続
ショート防止のため、必ずプラスターミナルから接続してください。
プラスターミナルを補機バッテリーのプラス端子に接続し、ナットを締め付け、ターミナルコネクターカバーを閉じます。
ターミナルコネクターカバーは、ツメが2か所あるのでしっかりとかん合させてください。
マイナスターミナルの接続
マイナスターミナルを補機バッテリーのマイナス端子に取り付けて、ナットを締め付ければ補機バッテリーの交換自体は終了です。
バッテリー交換に伴う初期設定
補機バッテリーを切り離すと、車の学習内容がリセットされるので初期設定や登録作業が必要です。
T-Connectナビの初期設定
私が搭載している「T-Connectナビ9インチモデル NSZT-Y66T」について説明します。
補機バッテリー交換後はセキュリティ機能が有効になりパスワードを要求されるので、補機バッテリー交換前に準備しておきましょう。
『T-Connectナビ』再起動後の質問です。
『新しい車にのせかえされましたか?』の質問は迷わず『いいえ』を選択。
このあと『QUICK SETUP』を開始します。
『パスワードを変更しますか?』は『いいえ』、『車両情報設定』は変更せずに『次へ』、他はお好みで良いと思います。
エコ設定は『走行累積平均燃費を使用する』を使用していますが、一般道燃費も高速道路燃費も『学習済み』になっていました。
『新しい車にのせかえされましたか?』の質問に『いいえ』を選択したからだと思いますが、『はい』を選択したことがないので確実な情報ではありません。
ほかにも『Bluetooth設定』や『T-Connect設定』、『メモリ地点』、『目的地の履歴』も残っていました。
DIY作業に伴い補機バッテリーの切り離しを何度も行っていますが、何が残って何が消えるのかはあまり気にしたことがないので、はっきりと言い切れないのはご容赦ください。
車両に関する初期設定
いざというときにPCSが作動しないと困るので、補機バッテリー交換後は学習させてください。
PCS(プリクラッシュセーフティーシステム)
35km/h以上の速度を保って、5秒以上直進走行することで学習が完了します。
LDS(レーンディパーチャーアラートシステム)
35km/h以上の速度を保って、5秒以上直進走行することで学習が完了します。
電気式ドアロックシステム
通常操作により、学習が完了します。
バックドアオープナー
通常操作により、学習が完了します。
パワーウインドウが正常に動かないとき
初期設定の必要はありませんが、パワーウインドウが正常に動かない場合、初期化が必要です。
- パワーウインドウスイッチを『自動全閉』の位置で引き続け、ドアガラスを全閉にする
- 一旦パワーウインドウスイッチから手を離し、再度パワーウインドウスイッチを『自動全閉』の位置で約6秒以上引き続ける
- パワーウインドウスイッチを『自動全開』の位置で押し続け、ドアガラスが全開になっても、約1秒以上押し続ける
- 一旦パワーウインドウスイッチから手を離し、再度パワーウインドウスイッチを『自動全開』の位置で約4秒以上押し続ける
- 再度、パワーウインドウスイッチを『自動全閉』の位置で引き続け、ドアガラスが全閉になったあと、約1秒以上引き続ける
ドアガラス作動途中でスイッチから手を離すと、最初からやり直しが必要です。
※以上の操作を行っても正常に作動しないときはトヨタ販売店で点検を受けてください。
バッテリー上がり対策
今までに私が行ったバッテリー上がり対策です。
手間をかけた甲斐があり、バッテリー性能が半分まで劣化していながらも(?)、冬の寒い朝(-20℃)でもバッテリー上がりはなくなりました。
暗電流の計測
ソーラーチャージャー取り付け
OBD2接続機器のアクセサリー電源化
修復モードで充電
私は冬前に予防的にパルス充電(修復モード)で充電を行っていましたが、年に1回程度ではサルフェーションの除去は期待できない気がします。
最後に
やはりバッテリーの劣化を数値として知るには「バッテリー診断機」が必要だと思います。
CCAを確認して、こまめにパルス充電(修復モード)を行うと、バッテリーを長持ちさせることができるのではないでしょうか。
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