【常時電源】暗電流測定【バッテリー上がり対策】

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暗電流測定

C-HRの『暗電流』を測定しました。

きっかけは「CLESEED SC-170 ソーラーバッテリーチャージャー」を取り付けることになって、どれほどの効果があるのか確認したかったためです。

それにC-HRでは2回ほどバッテリー上がりを経験しているので知っていて損はないでしょう。

暗電流とは

自動車の『暗電流』とは、システム(エンジン)を停止していても流れている電流のことで、家電で言う『待機電流』のようなものです。

サンデードライバーでも、車両標準の電装品だけであれば特に気にすることはありません。(たぶん)

しかし、純正品、社外品にかかわらず [常時電源] を利用する電装品が増えてくると『暗電流』も多くなり、バッテリー上がりのリスクが高くなるので注意が必要です。

常時電源を利用する電装品

以下は [常時電源] を利用している代表的な電装品です。

  • ドライブレコーダー(駐車監視・衝撃検知)
  • セキュリティシステム
  • ナビ・オーディオ
  • キーレスエントリー
  • ルームランプ(連動する電装品)
  • 車両のECU
  • 時計
  • オートドアロック
  • OBD2接続機器(レーダー探知機など)

暗電流の測定に使用したアイテム

暗電流を測定するのに使用したアイテムです。

デジタルマルチメーター

【MAX 10A】の端子に接続

10Aまで測定可能な「デジタルマルチメーター」を使用しました。

一般的な自動車の暗電流は 10~50mAと言われているので、漏電や特殊な事情がなければ 5A程度まで測定できるテスターがあれば十分だと思います。

アクセサリーモードを含む、システム(エンジン)作動時の電流測定は、大電流に対応した「クランプメーター」を使用してください。
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ナットドライバー

ナットドライバー

今回はバッテリーのマイナスターミナルを緩めるので、工具は「ナットドライバー H10」を使用しました。

プラスターミナルを緩める必要がある場合は、ショート防止のために「絶縁スパナ」の使用をおすすめします。

暗電流の測定方法

ターミナルとバッテリーポールの間に「デジタルマルチメーター」を割り込ませて測定した電流が『暗電流』の値です。

システム停止直後はしばらく電流が流れているらしいので、安全策としてシステム(エンジン)停止後、30分ほど放置します。

ECUが反応する可能性があるのでドアをアンロックした状態で、電子キーを【節電モード】にしておきます。

ドアのアンロックではなく、ボンネットを開いた状態で放置するのが正解だと後から思いました。詳しくは後述します。

ターミナルのロックを緩める

マイナス側ターミナルを緩める

最初に、マイナスターミナルを固定しているナットを緩めます。※ナットは取り外す必要はありません。

ロックが開放されたら、ターミナルを左右に軽く動かして ターミナルを 2mmくらい持ち上げておきます。くれぐれもバッテリーポールからマイナスターミナルを取り外さないでください。(接触状態をキープ)

これは『暗電流』を測る際にマイナスターミナルを軽い力でスムーズに取り外すのと、隙間からテストリードの先端をバッテリーポールに接触させるためです。

バッテリーポールとターミナルが外れると電子機器のメモリーなどがクリアされるので注意してください。

測定機器を準備する

この段階では0A

デジタルマルチメーター」を準備します。プラス側テストリードを [MAX 10A] の端子に接続して、測定単位を [A(アンペア)] に合わせます。(電源ON)

ターミナルにテストリードを接触させる

マイナス側ターミナルにプラスのテストリードを固定

デジタルマルチメーター」のプラス側テストリードをマイナス(-)ターミナルに接触(固定)させます。

デジタルマルチメーター」の場合、テストリードを逆に接触させても、値にマイナス(-)が表示されるだけで測定可能です。※測定値に影響はありません。

バッテリーポールにもテストリードを接触させる

バッテリーポールにマイナスのテストリードを当てる

次にマイナス側テストリードを、ターミナルを緩めたときに作った隙間を利用してバッテリーポールに接触させます。(ここ重要)

この段階ではターミナルとバッテリーポールが接触しているので、測定値は 0Aです。

それではいよいよ『暗電流』を測定します。

ターミナルとバッテリーポールを切り離す

テストリードの接触をキープしたまま、ターミナルとバッテリーポールを切り離して『暗電流』を測定します。

マイナス側のターミナルを外す

マイナス側テストリードは固定されていないため、バッテリーポールから離れやすいので注意してください。

暗電流の測定結果

『暗電流』の測定結果です。

暗電流1.5A

初回の測定結果は 1.587A!!

ちょwww 多すぎ。

暗電流1A

絶望感に打ちひしがれていると、すぐに 1.078Aまで下降。

そうこうしているうちに

暗電流0.065A

一気に 0.065A(65mA)まで下降して安定しました。(数値のふらつきはあります)

なぜ『暗電流』が一時的に 1.5A → 1.0A も流れていたのか?

原因は(多分)ドライブレコーダーの衝撃検知が働いたためだと思います。測定直前にドアやボンネットを開閉していたので、影響があったのでしょう。(衝撃検知の映像も残っていました)

『暗電流』の値が短時間で段階的に変化(1.5A → 1.0A → 0.065A)したことも、2台(前方用と後方用)の衝撃検知録画時間の違いで説明できそうです。

ドアオープン信号(ルームランプはOFF)で何らかの電装品(EUC含む)が反応した可能性も捨てきれませんが、これ以上は沼にはまりそうなのでスルーすることに。

この後、色々なパターンで何度も『暗電流』を測定しましたが、 0.065Aを基準として、1Aを越えることはありませんでした。

65.2mA

とりあえず 100mAを越えないことがわかったので、興味本位で [MAX 250mA] 端子に切り替えて [mA(ミリアンペア)] で測定してみました。

何らかの原因で測定容量を越えてしまうと「デジタルマルチメーター」のヒューズが切れますし、値も細かく変動して読みにくいので [mA(ミリアンペア)] での測定はおすすめしません。

58mA~85mA

調子に乗ると「デジタルマルチメーター」のヒューズを切ってしまいそうなので [MAX 10A] の端子と測定単位を [A(アンペア)] に戻してフラフラする数値を写真に収めました。

下限が 0.058A(58mA)、上限が 0.085A(85mA)です。

0.085A(85mA)まで上がるのは短時間なので、スマートエントリーシステムが電子キーを探しているのでしょうか。詳しい理由はわかりません。

電子キーの【節電モード】について

電子キーを【節電モード】にして『暗電流』を測定するのは、あまり意味がなかったかもしれません。

今回の場合【節電モード】を解除して『暗電流』を測定しても値の変化は認められませんでした。※ルームランプのドア連動はOFFの状態です。

ルームランプをドア連動にしていたり、周りが暗いと、電子キーにイルミネーションシステムが反応しそうなので、念のため電子キーは【節電モード】にしていたほうが無難だと思います。

OBD2接続機器について

レーダー探知機のOBD2接続

レーダー探知機をOBD2接続しているので、有り無しでの『暗電流』も測定しています。よくネットでは『暗電流』が増えると見ますが、私の場合は大きな変化は見られませんでした。

ただ、細かく数値を見れば変化があるのかもしれません。一応OBD2接続対策を施してたので、別の記事で紹介したいと思います。(次回予告ではありません)

セキュリティシステムについて

セキュリティシステムが作動している状態での『暗電流』は測れていません。

私が装着しているセキュリティシステムはトヨタ純正の「オートアラーム(プレミアム)」です。『ボンネットのこじ開け』や『バッテリーの取り外し』で警報が鳴ります。

テストリードが離れる(測定失敗) → バッテリー取り外し警報

ボンネットを開く → ボンネットこじ開け警報

警報が鳴っても電子キーを操作するかシステム(エンジン)をスタートすると停止します。

ボンネットオープンではセキュリティ無効

一応、本当の『暗電流』が知りたかったので、『ボンネットのこじ開け』警報を鳴らさないためにボンネットを開いたまま電子キーを使ってドアロックしたのですが、セキュリティシステムは作動しませんでした。(LED点灯せず)


ボンネットを閉めるとセキュリティ稼働

試しにボンネットを閉じると、衝撃センサーのLEDが点灯して、その時点からセキュリティシステムが作動し始めました。

ジャンプケーブルや配線を使ってターミナルとバッテリーポールをボンネットの外で繋いで『暗電流』を測ることができそうな気がしなくはないですが、面倒すぎる(警報を鳴らしたくない)ので今回はこれで『暗電流』の測定は終了としました。

とりあえず、セキュリティシステム抜きの『暗電流』はおおよそ 0.065A(65mA)です。

『暗電流』としては多いと思いますが、天気のいい昼間は「CLESEED SC-170 ソーラーバッテリーチャージャー」で元が取れる数値なので、許容範囲なのではないでしょうか。

と、自分に言い聞かせています。

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