【バッテリー修復】補機バッテリーの充電【メンテナンス】

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バッテリー充電器

C-HRでは2回ほど(シーズンに1回)バッテリーあがりを起こしています。今シーズンは、同じ轍を踏まないためにバッテリー充電器を購入しました。

2度のバッテリーあがり

バッテリーあがりを起こしたのは、いずれも最低気温が氷点下15℃以下の日が続いている中、2日間システムを稼働させなかったときです。

それ以来、暖かくなってからも2日に1度はシステムを稼働させるようにしています。(今のところバッテリー上がりは起こっていません)

1度目はジャンプケーブルで、2度目はジャンプスターターでシステムを始動しましたが、極寒(氷点下20℃)の中でジャンプスターターを使ってのシステム始動には手間取りました。この件はいずれ記事にします。

補機バッテリーの満充電状態を知る手がかり

暖かいころは12.5Vの表示をよく見ましたが

C-HRは燃費改善対策として「充電制御」されています。しばらく走行して電圧計が12.5Vを安定して示しているときは補機バッテリーが満充電状態だと(勝手に)判断しています。

12.5Vを示しているときにシステムを停止して補機バッテリーの電圧を測定したことはありません。

補機バッテリーの電圧を知る方法は関連記事をご覧ください。

ただし、ヘッドランプの点灯など、電気系統に負荷が掛かっている状態では「充電制御」が機能しないようなのでいつでも状態を把握できるわけではありません。

システム稼働中の電圧は14.3V

ここ1カ月ほどシートヒーターを入れっぱなしなので、電圧計は常に14.2~14.5V付近を示しています。(シートヒーターは関係ないかもしれません)

このままでは「充電制御」が関係しているのか、バッテリーの能力が落ちているのか、普段使いでは冬季間の消費電力を補いきれていないのか見当がつきません。

車検も近い(来年春)ですし、バッテリーの劣化も考えられます。(10月の定期点検でバッテリーは良好判定)

(補機)バッテリーの寿命は正しく使用したとしても3~5年と言われています。
そこで本格的に気温が下がる(-10℃以下)前にバッテリーの電圧を測定することにしました。

補機バッテリーの電圧測定

補機バッテリー電圧

30分ほど走行した後に電圧を測定すると12.09V(気温は3℃)でした。走行後にこの電圧では少々不安を感じるので一度12.5V以上まで充電することにします。

ちなみにディーラーのサービス担当者は「10.0Vあればハイブリッドシステムは始動します」と言っていました。

12V自動車用バッテリーの満充電状態(気温20℃)の電圧は12.72Vです。

参考:GSユアサ FAQ より

バッテリー診断機

バッテリーの寿命や能力を知りたい方は「バッテリー診断機」が有効です。※私は所有していません。

バッテリー充電器

バッテリー充電器外箱

使用するバッテリー充電器は、PSE認証取得、複数の保護回路、バッテリーリペアモード搭載(パルス充電) と機能の割にはリーズナブルな価格で販売されている中国製の製品です。外箱を見ると「Updated version 5.0」と記載されているので少しずつ仕様が変わっているようです。

私の購入した製品は本体のみで付属品はありません。(一応意味の通じる)日本語の説明書が同梱されていました。

製造元が同じだと思われる、規格やデザインが同一の製品がロゴ違い(色違い)で様々なメーカーから販売されています。

※私は9月に購入しましたが、同じロゴの製品は現在販売されていません。

バッテリー充電器 12V 6A バッテリーチャージャー 兼用 LEDランプ逆接続/ショート/過電圧/過電流保護 メンテナンス充電器 バイクバッテリー充電器 自転車 バイク用 日本語取り扱い説明書 (Yellow)
WODWID
【安全保護】充電コードは耐熱そして酸化防止の銅線を含み、壊れにくいです。過充電/過電圧/過電流/ショートなどの保護回路が揃っている、また過電流保護、短絡保護、逆接続保護、過熱保護、過電圧保護、低電圧保護などの技術が採用して、誰でも快適に作業を進めることができます。充電完了後も充電器を繋いだままでも過充電の心配がありません

2019年7月製造

本体裏には製造年月だと思われる [2019-07] の印が押してありました。


バッテリー充電器 日本語説明書

説明書では充電電流は5.0Aと記載されていますが、本体シールにはmax.6Aと記載されています。画像のロゴも違いますし古いバージョンのロゴ違い製品の説明書を使いまわしているのでしょう。

説明書通り主要な仕様を要約して転載しますが、参考程度にお願いします。

製品仕様

充電電圧 夏モード:14.4V、通常モード:14.7V、冬モード:15.5V (±0.4V)
本体充電電流 5.0A (本体にはmax.6Aと記載されています)
操作温度 -20℃ ~ 45℃
充電プロセス 「CC」→「CV」→「プリチャージ」
適合バッテリー 12VAGM/GEL/密閉型/開放型/液体型
適合バッテリー容量 4Ah~100Ah

5時間率(5h)と20時間率(20h)の換算

今回使用したバッテリー充電器の適合バッテリー容量は4Ah~100Ahとだけ記載されていて、時間率の指定がありません。

同じAhの場合、20時間率(DIN規格)のバッテリーよりも5時間率(JIS規格)のバッテリーの方が高性能です。

C-HRハイブリッドの補機バッテリーは45Ah(20h)なので、バッテリー充電器の適合バッテリー容量内(4Ah~100Ah)に収まっているので問題なく使用できます。

念のため(5h)と(20h)の簡単な換算方法を記載しておきます。

5時間率(JIS規格)と20時間率(DIN規格)の換算方法

5時間率(JIS規格)のバッテリーを20時間率(DIN規格)に換算するには1.25倍(125%)します。逆に20時間率(DIN規格)のバッテリーを5時間率(JIS規格)に換算する場合は0.8倍(80%)すれば、それぞれの規格での容量を推測できます。

C-HRハイブリッドの補機バッテリー容量は45Ah(20h)なので、5時間率(JIS規格)に換算すると36Ah(5h)と推測できます。

C-HR ハイブリッド車(ZYX10、ZYX11) 45Ah (20h)
C-HR ガソリン車(NGX50) 60Ah (20h)

充電を行う前の準備

自動車用バッテリーの充電は車両から降ろして行ってください。特に大きな電圧が掛かる急速充電器を使用する場合、バッテリー端子を外さずに充電を行うと車両が破損します。※密閉型バッテリーは急速充電厳禁です。

C-HR HV 補機バッテリー

今回使用する充電器は冬モードで15.5V、充電電流は最大6.0Aと低出力のものなので、バッテリーを車両に取り付けたまま充電します。(自己責任で!)

車両にバッテリーを載せたまま充電する場合、自己責任で行ってください。

C-HR HV 補機バッテリープラス端子

低出力なバッテリー充電器なので液口栓も開放しなくて良さそうな気もしますが、万が一ガス排出口が詰まっていると危ないので、念のため液口栓を開放して充電を行うことにします。

バッテリーの充電を行う際は、液口栓を開放してください。

バッテリーの液口栓はコインで緩める

液口栓はコインを使って緩めます。マイナスドライバーなどを使うと傷が付いたり変形することがあるので注意してください。微妙になめたような跡が見えますが、私の仕業ではありません。

すべての液口栓を開放して、それぞれのセルにバッテリー液が入っていることを確認してから充電作業を開始します。

バッテリー内の液体は希硫酸です。服や皮膚に着かないように注意してください。

バッテリーチャージャーの鰐口クリップを取り付ける

本体をコンセントに繋ぐ前に、黒い鰐口クリップをバッテリーのマイナス端子に、赤い鰐口クリップをプラス端子に接続します。※写真では液口栓が塞がっているように見えますが、フタは置いているだけです。

鰐口クリップを接続する際、火花が飛ぶことがあります。走行直後や充電直後の水素ガスが発生している可能性がある場合、風通しの良い場所でしばらく待ってから接続してください。

電圧表示は正確

両方の端子を接続するとバッテリーの電圧が表示されます。それなりに正確な数値です。


延長コード

鰐口クリップがしっかりと接続されていることを確認し、電源コードをコンセントに接続します。※バッテリー充電器の電源コードが短いので延長コードを使用しました。

普通充電

5.1Aで充電スタート

電源を接続すると自動的に「普通充電」が開始され、充電中は [Charge] ランプが点滅します。「普通充電」は満充電に向け、自動的に充電電流が調整されます。

画面右側には充電状態のグラフ、下部には充電モード、上部には充電電圧、充電電流、内部温度が一定間隔で表示されます。

気温によって「通常モード」から「夏モード」または「冬モード」に移行します。

夏&冬モード

冬モード <12℃
通常モード 12℃ ~ 30℃
夏モード >30℃

通常の充電モードに切り替え

充電が完了すると、 [Charge] ランプは点灯したままになり [FUL] と表示されます。

充電完了までの時間は充電するバッテリーの開始電圧や容量によって変わります。

100%までの充電時間

バッテリー容量 充電時間
12(Ah) 約2.5時間
20(Ah) 約5時間
40(Ah) 約9時間
60(Ah) 約13時間
100(Ah) 約22時間

パルス充電 (修復モード)

バッテリーの劣化(サルフェーション)が認められるときは「パルス充電」を使用してバッテリーを修復します。

パルス充電に切り替え

充電中に [Repair] ボタンを押すことで「パルス充電」に切り替わります。 [Charge] ランプは点滅したままです。

画面右側の充電状態のグラフは100%、下部にはリペアマーク、上部には [PUL] と表示されます。

「パルス充電」を行える時間は最長で24時間です。それ以降は「普通充電」に切り替わります。

「パルス充電」は満充電になっても自動的に終了しません。過充電されないように定期的に電圧のチェックが必要です。

修復モードで充電開始

はっきりとサルフェーションは認められない

ライトを使って電極を確認すると、はっきりとしたサルフェーションは認められません。※電極はかなり奥なので、スマホのカメラでは撮影できませんでした。

今回はとりあえすバッテリーのメンテナンスとして「パルス充電」を行うことにしました。(リペアモードを使いたいだけ)

パルス充電中の電圧

充電中の電圧は15.44V(冬モード)でした。予想以上に誤差が少なく驚きです。


ドアロックしてしばらく放置

セキュリティシステムが起動しないよう手動でロックし、30分おきにコンセントを抜いて電圧をチェックしました。


電極からの泡

充電開始から3時間ほどで気泡がぽつぽつと現れ始めました。

電極から出る気泡は水素ガスなので、充電作業は換気の良い場所で行ってください。極めて引火性が高く、火気厳禁です。タバコの火はもちろん、火花(ショート)にも注意してください。

充電完了

「パルス充電」開始から3時間半で13.0Vに達しました。実際の電圧は充電停止から30分ほど経ってから測定する必要がありますが、次の日も「パルス充電」を行うつもりなのでこの日は終了としました。

修復モードで充電2日目

「パルス充電」翌日の電圧は11.9V

充電翌日のシステム稼働前の電圧は11.9Vでした。早速「パルス充電」を開始します。


2時間半で12.8Vに

今回は2時間半で12.8Vに到達しました。「パルス充電」はそれなりに効果があるかもしれません。30分後にもう一度電圧を測ります。


充電完了30分後の電圧

充電終了30分後の電圧は12.5Vでした。充電直後の電圧は高く出るので13.0V程度までは充電を続けた方が良いかもしれません。

12V自動車用バッテリーの満充電状態(気温20℃)の電圧は12.72Vです。

参考:GSユアサ FAQ より

過充電には注意してください。バッテリーを破損したり、希硫酸が吹きこぼれて車両を痛める可能性があります。

バッテリー関連商品あれこれ

バッテリー寿命延命装置 のびー太12

バッテリーに取り付けるタイプのサルフェーション除去装置です。

日本製で国際特許取得済み、国内PL法(補償限度総額400億円)加入済み、電圧が低いとスイッチが切れる「過放電防止機能付き(自己回復型)ヒューズ内蔵」、メーカー保証は3年です。

エルマシステム バッテリー寿命延命装置 のびー太12 12V 鉛バッテリースターター用 のび~太12 NN-12
エルマシステム
赤黒2本のリード線をバッテリーのプラスマイナス端子に繋ぎ、付属の両面テープでのび~太12本体を固定するだけの簡単装着。

充電回復能力2倍の「エルマシステム バッテリー寿命延命装置 のびー太EX12 」も販売されています。

ソーラーバッテリー充電器 SB-700

発生電流は最大で72mAです。あがってしまったバッテリーを充電するほどの能力はありませんが、補助としては効果的です。

バッテリー充電器 DRC-600

価格はそれなりにしますが、万が一のときに安心なセルスタート機能付きのバッテリー充電器です。

ジャンプスターター

私もジャンプスターターにはお世話になりました。

Arteck 乗用車 ジャンプスターター 12V車用エンジンスターター 8000mAh ポータブル充電器最大800A LED緊急ライト搭載 スマホ急速充電器 24ヶ月保証付【日本語取扱説明書付き】グレー
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車のジャンプスターター:頑丈な内蔵クランプとケーブル、また800 Ampのピーク電流で、離れた電子主回路を最大20回までジャンプスタートできます (最大4.0Lガソリン、2.0Lディーゼル、2.5ガソリンターボエンジン) 。車のバッテリーのマイナス端子とプラス端子に接続ください。車のほかのメタル部分に接続しないでください。

関連商品をすべて購入すると新しいバッテリーを買えそうですが、興味深い製品が多いです。「パルス充電」は暇を見て今後も続けたいと思います。

コメント

  1. インターセプター より:

    PTCヒーターで検索して辿り着きました。補機バッテリー充電ですが、車載状態での充電は「車載状態での充電可能」と記載の有るバッテリー充電器をご使用下さい。
    個人的お勧め充電器は、オプティマOPC-3000V3という充電器になります。
    外国籍に見せかけた中身は、アルプス計器という会社の純日本製で、オプティマバッテリー用として販売していますが、実際は鉛・MF・セミドライ・アイスト専用バッテリーでも充電可能です。
    パルス充電からディープチャージも可能で、今の所、充電出来なかったバッテリーは無いです。(よくショップさんに貸し出しています)
    2万弱はしますが、業務用に近いバッテリー充電器にしては安価です。軽自動車だけのお宅ならムダかもですが、バッテリー1個が15,000円ぐらいのバッテリー車両なら良いかと。
    後はナビのバージョンUPを充電器を繋いだ状態でエンジンスタートをACCのままで出来る、などの応用も。
    当然トリクル充電機能も付いています。難点は、8Vバッテリー不可・非防水な事です。防水にこだわるならCTEKシリーズがお勧めですが、死ぬほど熱くなるので置き場注意です。
    貴方様の記事は細かく考察されているので、時折目から鱗な物もあり勉強になります。
    初見で長々と失礼致しました。

    • C-HR Life より:

      書き込み及び、有益な情報をありがとうございます。

      「車載状態での充電可能」の記載のないバッテリーチャージャーを使っての車載状態で充電を行う場合は、バッテリーのプラス・マイナス端子を切り離して行うべきなのですね。
      今後バッテリーの充電を行うときには、気を付けたいと思います。

      これからもC-HR Lifeを宜しくお願いします。

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