5極リレーの一般的な使い方と「ウインカー連動デイライト」を夜間減光するためのリレーの組み込み方を説明します。
5極リレーはスイッチ(コイル)によって2系統の回路を切り替えることができます。
使い方としては『スモールライトに連動してデイライトを減光させたり、消灯させたい』、『エンジンOFF(ACC-OFF)に連動してセキュリティランプなどを点灯させたい』など、工夫次第でいろいろな場面で使うことができます。
Ulincos 5極リレー
今回、「ウインカー連動デイライト」のカスタムにはAmazonで取り扱っているコスパの良い「Ulincos 5極リレー」を使用しています。2個入りで968円(税込)とかなりお買い得な価格です。
配線が長いので取り回しによって長さを調整しやすいです。私は長いまま使うことにしました。写真はギボシ端子を取り付けた後の物です。
リレー同士を連結できるのでまとめるのに便利です。万が一故障した場合はリレー部分だけ販売されているので安心です。発送はAmazonです。
5極リレーの配線色と接続先
「Ulincos 5極リレー」と一般的に手に入る「エーモン 5極リレー」は配線の色が違うだけで仕組みや役割は同じです。配線の色と接続先を簡単にまとめてみました。
一般的な5極リレーの使い方
「イルミ、スイッチなど」へ通電させることにより「スイッチOFFで通電」と「スイッチONで通電」に接続した電装品を切り替えて使用できます。どちらか一方のみに電装品を接続して使うことも可能です。
スモールONで2種類の電装品を切り替える場合
「ACC、常時電源など」へはアクセサリー電源などに接続して、「イルミ、スイッチなど」へはイルミ線を接続します。そして「スイッチOFFで通電」にスモールOFFで通電させる電装品を接続して、「スイッチONで通電」へはスモールONで通電させる電装品を接続します。これでスモールに連動して2種類の電装品を自動的に切り替えることができます。
デイライトをスモールONで消灯させる場合
「ACC、常時電源など」へはアクセサリー電源などに接続して、「イルミ、スイッチなど」へはイルミ線を接続します。そして「スイッチOFFで通電」にデイライトを接続して、「スイッチONで通電」へは何も接続しません。これでスモールONでデイライトは消灯します。
エンジンOFFでセキュリティダミーランプなどを点灯させる場合
「ACC、常時電源など」へは常時電源に接続して、「イルミ、スイッチなど」へはアクセサリー電源を接続します。そして「スイッチOFFで通電」にセキュリティダミーランプを接続して、「スイッチONで通電」へは何も接続しません。これでエンジンを切った時にセキュリティランプが点灯するようになります。
夜間減光回路
デイライトなどを夜間に減光させる場合
配線の色は「Ulincos 5極リレー」に対応しています。
一般的なデイライトを夜間減光させる場合の回路です。イルミ電源が通電された時に黄色のラインに任意の抵抗を挟むことで減光させます。抵抗で明るさを調整しているデイライトであればアクセサリー電源などから電源を取っても問題ありませんが、LEDドライバ(定電流IC)などが組み込まれている場合はその後から回路を割り込ませ電源を取る必要があります。
ウインカー連動デイライト夜間減光回路
「ウインカー連動デイライト」はウインカー点灯時、デイライト側回路のプラスとマイナスが反転するため少し特殊な接続が必要です。アースは記号で表しています。配線の色は「Ulincos 5極リレー」に対応しています。
整流ダイオードを使って短絡させているのは夜間もウインカーを100%で点灯させるためです。短絡がなければ抵抗値分ウインカーも夜間に減光してしまいます。整流ダイオードを付けずに短絡させると減光しません。
今回作っているのは昼間もデイライトを減光させて、デイライトが消灯していてもウインカーのみ単独で動かすことができる回路なのでもう少しパーツが増えます。
デイライト消灯時にウインカーの電流の回り込みを防止する回路です。抵抗の前に接続します。前回の記事で整流ダイオードを取り外せるように回路を書いていましたがあまり意味が無いので直結しています。
ウインカーを100%で点灯させるために短絡させる回路です。整流ダイオードがなければデイライトが減光しません。
ウインカー連動デイライトのコントロールユニットに接続して分岐を5極リレーと短絡回路に接続します。
ピンクの丸をデイライトのコントロールユニットに、緑の丸をデイライトに接続します。白い配線はイルミネーション電源に黒い配線はアースに接続します。
実はこれで完成ではなく、デイライトとウインカーをそれぞれ単独で運用するためにスイッチを間に噛ませます。スイッチの割り込みに関しては別の記事で説明します。
ギボシ端子や配線が長く、上手く車内に設置できなかったのでハンダで結線し回路をコンパクト化しました。
コメント
こんにちは、とてもタメになる投稿ですね。
ひとつ疑問があります。「ウインカー連動デイライト夜間減光回路」の回路イラスト図を見ると、二つ目のイラスト図で整流ダイオードが3つ(リレーの2回路に一つずつとバイパス回路に一つ)付けられています。この場合、たとえば図中の青ー赤ー黒の配線でループ状の回路を形成しています。デイライトへ向かう黒線と、上記のループ回路の二つを電流が流れる(とくにループ内はぐるぐる電流が流れる)のは問題ないのでしょうか?
また整流ダイオードの回路がとてもコンパクトになっていますが、これはダイオードと配線を直接圧着しているのでしょうか(そのように見えますが)?それともハンダ付けしているのでしょうか?
コメントありがとうございます。
ループ状の回路についてですが、文章では伝えにくいので5月18日の記事で説明させて頂くことにしました。更新はAM8:00を予定しています。
コンパクトになった回路については当初、手探りだった部分もあり融通が利くようにギボシ端子を多用して減光回路を組み立てました。しかし完成後、上手く車内に収めることができなかったので「Ulincos 5極リレー」と接続するギボシ端子と「ウインカー連動デイライト」と接続する「接続コネクター」以外はすべてハンダで結線してコンパクト化しました。ハンダの結線部は普通の熱収縮チューブを利用して絶縁処理しています。
この記事からコンパクト化に触れた記事へのリンクを追記することにしました。今後ともよろしくお願いいたします。