合わせガラス仕様車のサービスキャンペーン

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合わせガラス仕様車のサービスキャンペーン

2018年5月24日、トヨタ自動車はプリウスなど9車種(プリウスPHV、SAI、アルファードG/V、アルファード、ヴェルファイア、ミライ、JPN TAXIなど)のドアガラスに合わせガラスを採用している車両の一部に対しサービスキャンペーンを実施しています。(LEXUS車もRX270など対象車両に対しサービスキャンペーンを実施しています。)

サービスキャンペーンの概要

サービスキャンペーンの概要は、ドアガラスに「緊急脱出用ハンマー」を使用してもガラスを割ることができないため注意書きを取扱書にシールを貼り付けて改訂するそうです。

水没した場合の脱出方法について

これを聞いてすぐに思ったのは遮音性ガラスのことです。過去の記事でプリウスのフロントドアウインドウの遮音性ガラスについて書いていますが、このときはあまり深く考えていませんでした。

C-HR 高遮音性ガラス
C-HRは標準でフロントガラスは「UVカット機能付き高遮音性ガラス」を採用しています。

ガラスの遮音性を高めるには今のところ遮音性のあるフィルムを挟むか、貼るしか方法がなさそうなので「緊急脱出用ハンマー」で割ることが困難になるのは予想できても良かったですね。

ところでサービスキャンペーンでどのように改訂されたのかプリウスの場合を例に大まかに説明すると

  • 水没したときはドアを開けて車外にでる
  • ドアを開けることができない場合はパワーウインドウスイッチでドアガラスを開けて窓から車外に出る
  • ドアガラスが開けられない場合、水圧差がなくなるまで浸水するのを待ってからドアを開ける
  • リヤドアガラス・リヤウインドウガラスは緊急脱出用ハンマーで割ることできる
  • 着座位置、乗員の体格等によっては窓から車外に脱出できない場合がある

水没した場合の脱出の手順と方法、それと「緊急脱出用ハンマー」が使えないガラスと脱出できない場合ある旨を警告しています。

気になったのは「体格によっては窓から脱出できない場合がある」です。プリウス(50系)のリヤドアウインドウは意外と小さいので「緊急脱出用ハンマー」を使わなければならない場面では体格の良い人は脱出できないかもしれません。

ウインドウフィルムも注意が必要

脱出可能なウインドウにフィルムを貼っている場合も注意が必要です。「緊急脱出用ハンマー」を使ってもガラスが粉々にならないので脱出路を確保できない可能性があります。

基本的にドアガラスが合わせガラスの車に乗っている方は、万が一水没して立往生した際は速やかにパワーウインドウスイッチでドアガラスを開けて脱出路を確保するのが先決だと思いました。

水没した場合は、ほぼ全損

ドアが開けられないほどに水没した場合、ほぼ全損(保険会社によりエンジンがすべて水に浸かってしまった、ダッシュボードの上まで水が浸かってしまったなど規定があります)になります。

パワーウインドウが使えるうちに迷わず窓を全開にしてください。車よりも命の方が大切です。

ちなみにC-HRのフロントドアガラスは「緊急脱出用ハンマー」で割ることができます。リヤドアガラスからの脱出には無理があるので合わせガラスじゃなくて良かったです。

冠水注意看板付近の水たまりには不用意に侵入しない

自分は水没なんて関係ないと思っていませんか?街の中でもアンダーパスの下など、窪地になっている道路では大量の雨が降ると水没する危険性があります。特に知らない土地の「冠水注意」の看板のあるところに水が溜まっているときは不用意に侵入しないように注意してください。水深を予想できないので思わぬ大事故を招く可能性があります。

ハイブリッド車や電気自動車が水没した場合の感電について

話が脱線してしまいますが、ついでなのでもうひとつ。高電圧バッテリーを搭載しているハイブリッド車や電気自動車が水没したときに乗員が感電しないのか心配になりませんか?

結論としては基本的に感電することはありません。トヨタ自動車の「レスキュー時の取扱い」にも感電の心配は無いと記載されています。

以下トヨタ自動車「レスキュー時の取扱い」2018年1月更新より抜粋して紹介します。

車両火災のおそれがあるため、水没した車両は絶対にイグニッションスイッチやパワースイッチをACCやONにしないでください。

ハイブリッド車(HV)やプラグインハイブリッド車(PHV)、電気自動車(EV)、燃料電池車(FCV)等、高電圧バッテリーを搭載した車両が部分的または完全に水没した場合、車体と高電圧回路は絶縁されているため、車体を触っても感電の心配はありません。

また、水と車両も等電位になっているため、水の中に入っても感電の心配はありません。

むき出しになってたオレンジ色の高電圧ケーブルや高電圧バッテリーを含む高電圧機器に触れると、電位差が発生して感電するおそれがあります。
重度のやけど、または感電による重大な傷害や死亡といった事態を防ぐために、オレンジ色の高電圧ケーブルや高電圧部品に触れないでください。やむを得ず高電圧部品や高電圧ケーブルに触れる場合、または触れるおそれのあるときは、絶縁手袋等の適切な保護具を着用してください。

「レスキュー時の取扱い」2018年1月更新より抜粋

最近、豪雨災害のニュースが多いので雨の日にお出かけの際は十分に気を付けてください。

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