暖房中のECO空調モードについて

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暖房中のECO空調モードについて簡単に検証してみました。外気温が0℃~-5℃の間で7日間ほど動きの変化に注目しています。

ECO空調モードでは充電量でも制御に変化が感じられ、あまり単純ではありませんでした。今回の検証は充電量が十分な場面での動きだと思って参考程度にお願いします。すべての場面でA/CスイッチはOFFで検証しました。

エコ空調モードについて

C-HRの取扱説明書では「エコ空調モード」について以下のように説明されています。


エコ空調モードは燃費性能を優先させるため、空調システムが次のように制御されます。

  • エンジン回転数やコンプレッサーの作動を制御し、暖房/冷房の能力を抑制します。
  • オート設定での使用時、ファンの風量を抑制します。

空調の効きをよくしたいときは、次の操作を行ってください。

  • 風量を調整する。
  • 温度を調整する。
  • エコ空調モードを解除する。

走行モードがエコモードのときでも[ECO Heat/Cool]ボタンを押すと、エコ空調モードを解除できます。

エコ空調モードでの違い

暖房とエンジンの自動始動・停止について
エアコンをマニュアル操作した時のエンジンの自動始動・停止について簡単に検証してみました。寒冷地仕様に限らず、すべてのグレードのC-HRで同様な動きをすると思われます。

以前の記事で検証したように設定温度と室温の差が少なければ通常、エンジン冷却水温度(以下水温)が60℃で自動停止、55℃で再始動を繰り返します。

エコ空調モードでは水温が53℃で自動停止、48℃で再始動を繰り返すように変化します。

ファン風量の違いは比べにくいのですが、水温60℃、設定温度「HI」で風量がMAX(7)の場面でエコ空調モードをONにすると風量は「5」に下がります。

他の設定温度でも概ね風量は1段階低くなっていました。暖房の必要がない風量が弱い場面では風量は変化しなかったので細かな制御はわかりません。

運転の仕方に違いがあるので、エコ空調モードが燃費の向上にどれほど貢献しているかは判断できませんでした。

外気温-4℃

車内を早く暖めるには

車内を早く暖めたい場合は「AUTO設定」はおすすめしません。水温が40℃になって、ようやく風量「1」で温風を送り出します。暖房が効いていると実感するであろう風量「5」になるには水温で54℃、時間にして約10分(外気温0℃付近、コールドスタート時)は必要です。

何度も言っていますがPTCヒーターの有無にかかわらず

  1. スタート直後はマニュアルで「A/C:OFF」「風量:3」「設定温度:任意」
  2. 5分後または水温40℃で「風量:5」
  3. 寒さを感じなくなってから「AUTO」に変更

これだけでスタート直後の寒さは随分と違ってきます。

エコ空調モードでも設定温度と室温の差が大きい場合は水温53℃でもエンジンは停止しません。PTCヒーターを使用しないのであれば、スタート直後にマニュアル操作をすることでエコ空調モードでも暖まる速さに違いは無いと思われます。

エンジン水温-5℃

エアコンの設定温度について

エアコンの設定温度は外気温よりも服装に左右されていると言えます。外が寒い冬は暖かい恰好をするので設定温度は低め、春秋はアウターを着ないことも多いので設定温度は高めになるのではないでしょうか。冬は暖かい地域の方ほどエアコンの設定温度は高いかもしれませんね。

私の場合、今の時期はフリースなどの薄めのアウターを脱ぐのが面倒なので設定温度は23.5℃にしてあります。もちろん外を歩く時はそのままでは寒いのでダウンジャケットなどを上に着ています。簡単に想像できると思いますが、23.5℃の車内で外を歩く恰好は暑すぎます。

体感温度は服装や個人による違いが大きいので一概には言えませんが、エアコンの設定は常に一定ではなく、その日の服装や体調にあわせて快適に過ごせる温度に設定することが大切だと思います。

エアコンの熱源

エコ空調モードでも水温が48℃を下回るとエンジンが始動するので熱源が48℃を大きく下回ることは考えにくいです。通常モードでは水温が55℃を下回るとエンジンが始動するので熱源の温度は55℃以上になります。

電気ボイラー設定温度

ちなみに自宅の電気ボイラーの不凍液(循環水)は52℃で循環させています。偶然ですがC-HRのエコ空調モードと同じような熱源の温度ですね。外気温が-15℃など極端に冷え込む時は55℃まで上げることもあるので制御も良く似ています。

サーモスタットで室温調整

室温はパネルヒーターのサーモスタットで24.0℃付近になるように調整しています。これを全開にすれば常に52℃の温水が循環することになり、最終的には室温は52℃付近まで上昇するのではないでしょうか。

C-HRのエアコンも設定温度をHIにすれば車内を水温付近まで上昇させることが可能だと思います。(検証はしていません)エコ空調モードでも熱源は48℃以上なので車内をエアコンの設定温度にキープするのは簡単なことです。

最後に

たまに「ハイブリッド車は寒い」だとか「暖房の効きが悪い」などと聞きますが、それは「プラシーボ効果」「気のせい」「設定温度が低い」「体が冷え切っている」「体調不良」のいずれかだと思いっています。ヒーターコアの温度が48℃以上で暖房が効かないなんて外気温がどれだけ低い状況なのか想像がつきません。

暖かくなる速度に関してもC-HRのハイブリッド車とガソリンエンジン車での差は考えにくいです。差が出るとすればハイブリッド車がエコ空調モードを利用中に室温が上がりきる前にエンジンが停止して水温が53℃までしか上がらない場面ですが、エコ空調モードを利用しなければ水温は60℃まで上がりますし、そこまで差が出るとは思えません。

寒冷地仕様であればPTCヒーターを利用することでコールドスタートの場面ではガソリンエンジン車よりも早く車内が暖まることが期待できます。

車室内26.1℃(誤差あり)

ミニバンなどと比べ車内空間が狭いC-HRは暖房の効きは抜群です。センサーにも個体差があるので寒いと思ったら設定温度を上げるのが一番です。外気温-5℃程度ではエコ空調モードを利用しても暖房能力の不足はまったく感じませんでした。

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