昼食前に竪穴式住居を復元した公園に寄ります。多少歩く予定だと聞かされていましたが、天気も回復して暖かくなっていたので私は歩く気満々です。
オムサロ遺跡公園
目的地の「オムサロ遺跡公園」はナビが無いとわかりにくい場所でした。公園入り口には看板とともに朽ち果てた漁船が展示されています。
看板の矢印の通りに進みましたが、Uターンもできないほど道幅が狭いので少し不安になりました。
ですが…。
もっと私を不安にさせる物を目にしてしまいました。
私「おい!待て!待て!待て!」
嫁「クマ出没注意だって」
北海道で一番嫌な看板を目にして、せっかくのやる気はダダ下がりです。
細い道路の行き止まりには、5台分の駐車スペースがあって既に2台ほど車が停まっていました。
私「公園に熊出るんかい!」
嫁「そうなんだね~」
私「ここマジで降りるの?熊鈴ないよ」
嫁「車あるし大丈夫だよ」
私「・・・・・・」
諦めて車を降りて虫除けスプレーをします。とんでもない所に来たとちょっと後悔しました。
それにしても人の気配がありません。案内板を見ると多少歩かなければならない感じです。
私「これ結構歩くの?」
嫁「あんまり遠かったら戻れば良いでしょ」
周りは木々がうっそうと茂っていてかなり不気味な雰囲気です。いつ熊が出てもおかしくありません。
私は一面芝生の広場に一つくらいたて穴住居を復元しただけの「普通の公園」だと思っていたので動揺しました。
私「入口からこれかよ」
私「横から熊出て来ても見えないぞ」
嫁「上は開けてるんでしょ」
嫁「私、逃げ足は速いから大丈夫」
完全に警戒態勢で異常をいち早く察知できるように五感を研ぎ澄ませます。
音やニオイ、熊の足跡を気にして歩きました。
私「全然開けてないじゃん!」
私「周り見えないし!」
嫁「資料館あるよ」
嫁、話を聞いてくれ…。
取り合えず資料館の扉は閉めることができることを確認。ただ薄いガラスの扉なので、きっと熊は防ぐことはできません。
資料館の中には模型がありました。
他にも土器や石器などいろいろと資料がありましたが、気が散って頭に入ってきません。
記入帳があったので嫁が記帳していました。訪れる人はかなり少ない感じです。
とにかくここまで来たら見ないわけには行かないので周りを警戒しつつ一通り周ることにします。
森の中の細い遊歩道の周りにたて穴住居が複数ありました。かなりリアルに当時の状況を復元しているようです。
住居の中も復元されていて入ることができます。
嫁を中に誘うと
嫁「暗いからやだ、気持ち悪い」
私「怖がるところが違うだろ、結構すごいよ」
結局、嫁は怖がって入ってきませんでした。
「!」森の奥で何か動きました。
木が邪魔で見通しが悪く良く見えません。
この場から動かずに良く目を凝らして見ると、遠くに赤い服を着た人が見えました。私たちだけではないことに安堵します。
奥は少し開けていて簡易トイレと管理棟がありました。
赤い服を着た人が近寄ってきます。年配の女性で学芸員の方でしょうか。
親切に「遺跡の説明をしましょうか?」と話しかけて来てくれたのですが、(熊が気になって)きっと頭に入ってこないので丁寧にお断りしました。(お声がけありがとうございます)
一緒にいた男性の方も終始ニコニコしていて凄く感じの良い方達で、別れ際にダニに注意することと、資料館のプリントを勧めて頂きました。
私たちは長袖シャツにウインドブレーカー姿だったのですが、ダニの話を聞かされてからはパーカーを頭に被ったのは言うまでもありません。
ただダニの話をしてくれた女性の方が森の中で赤いTシャツ1枚だったのには驚きました。
熊とダニが怖いので最後に展望台から写真を撮って、そそくさと退散しました。
オムサロ遺跡公園は管理された史跡なので興味のある方にはおすすめです。タイミングが合えば遺跡の説明を聞くことができるかもしれません。
歩く距離はそれ程でもありませんでしたが、私にとっては微妙に肝試しでした。そういえば紋別市では「体重400キロのヒグマが捕獲」されたことがありますよね。覚えていたらきっと降りていませんでした。
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